わんちゃんの脱毛の原因や対処法を知ろう🐶
わんちゃんの被毛は体温調節や環境適応のために季節ごとに生え替わるもの。しかし異常に毛が多く抜けてその後生えていない部分があったり皮膚の状態に変化がある場合、それは「脱毛」と呼ばれる症状でいくつかの病気の可能性が潜んでいることがあります。
今回はわんちゃんが脱毛する原因や病気の可能性対処法を紹介します。
わんちゃんの脱毛の症状は軽いものと認識してはいけません。放置せずしっかりと対策を行いましょう。
わんちゃんが脱毛する原因
春と秋の2回ダブルコートのわんちゃんは換毛期を迎え全身の毛が抜けていきます。
この際全身からバランスよく毛が抜けブラッシングなどした後でも自然な状態がキープされます。しかし換毛期以外で毛が異常に多く抜ける¥部分的に抜ける量が多い¥左右非対称に抜ける¥黒ずみや赤み¥発疹などの皮膚の異常が伴う抜け毛などが発生した場合これは「脱毛」である可能性が高いと言えるでしょう脱毛になってしまう理由としてさまざまな要因が考えられます。
基礎疾患やアレルギー
病気やホルモンバランスの異常・遺伝などの先天的な問題・食物アレルギーや環境アレルギー・アトピー性皮膚炎などの要因により脱毛することがあります。またかゆみや炎症がある場合わんちゃんがかゆみを抑えるためにかんだりなめたりして部分的に毛が抜けてしまう可能性があるのです。
寄生虫
ノミやダニなどの外部寄生虫がワンちゃんの皮膚に寄生するとかゆみや炎症を引き起こします。これによってわんちゃんが強くかいたりなめたりすることで毛が抜けやすくなってしまうのです。
過剰なダイエットや栄養不足
適切に栄養を摂取していない場合被毛の健康が悪化し体毛が抜けやすくなることがあります。わんちゃんの被毛はたんぱく質・ビタミン・ミネラル・脂質などの栄養素によって構築されており栄養バランスの取れた食事が提供されない場合皮膚や被毛の健康状態が悪くなり脱毛が進んでしまうことがあるのです。また過度のダイエットや体重の急激な増減はホルモンのバランスや代謝に影響を与え被毛の成長や健康に悪影響を及ぼします。
ストレス
わんちゃんは孤独や分離不安環境の急激な変化や騒音などにより不安やストレスを感じると自分の足先や太ももを過剰になめ続けたり毛をかんでむしり取ってしまったりすることがあります。またストレスにより免疫系が弱まり皮膚の健康に影響を及ぼして脱毛を助長してしまう可能性もあるのです。
脱毛が伴うワンちゃんの病気
わんちゃんの抜け毛には生理的なものと病的なものがあります。
季節により抜ける生理的なものを「換毛」病的なものを「脱毛」と言い区別することが可能です。この「脱毛症」には原因となる数多くの病気があり以下に一例をご紹介しましょう。
甲状腺機能低下症
甲状腺の異常によって毛が薄くなり抜けやすくなります。特にしっぽの脱毛(ラットテール)が多く見られることが特徴です。
クッシング症候群
副腎皮質ホルモンの過剰分泌によって皮膚に変化が現れ脱毛します。特に顔周りとしっぽ以外の箇所に顕著な脱毛が見られること、そして体は左右対称に毛が抜けてしまうという点がクッシング症候群の脱毛の特徴と言われています。
感染症
「マラセチア皮膚炎」や「膿皮症」「ニキビダニ」など細菌や真菌・ノミ・ダニなどによって引き起こされる病気でも脱毛が発症します。多くは痒みをともない部分的に脱毛します。
アトピー性皮膚炎
皮膚のバリア機能が遺伝的に弱いために慢性的なかゆみを伴う皮膚疾患です。身体をかいてしまうことにより薄毛となり脱毛に進行してきます。
脱毛症X(アロペシアX)
未だに発症原因が不明の脱毛症です。左右対称に脱毛症状が出てかゆみは伴いません。
とくにポメラニアンでの発生率が高い病気です。
淡色被毛脱毛
ブルー・シルバー・グレー・フォーンなどの淡色の被毛犬種に起こる遺伝性の皮膚疾患です皮膚炎を伴わない脱毛症で通常4ヵ月〜3歳で発症します。
黒色被毛形成異常症
2色以上の被毛色を持つわんちゃんの黒毛部分に脱毛が認められる疾患です。黒色の被毛部分でメラニン色素の形成や沈着に異常が起こり根元からぽきぽき折れてしまうことでその部分には毛が生えていないように見えます。
パターン脱毛症
毛包の萎縮によって徐々に被毛が細くなりやがて脱毛する原因不明の疾患です。
かゆみやフケなどは伴いません。年単位で徐々に毛が薄くなってしまう傾向があります。
脱毛の対処法
脱毛症には様々な病気の可能性があることがわかりました。
ではわんちゃんに脱毛症が疑われる部分を見つけたらどう対処すればいいのでしょうか?
少しでも心配な部分があればまず獣医師に相談しましょう。
皮膚検査や血液検査などを行い脱毛の原因を特定してもらう必要があります。
病的なものなら治療をノミやダニなどの寄生虫による感染が原因の場合は適切な駆除をおこないます。皮膚感染症やアレルギーの場合獣医師の指導のもと薬剤やシャンプーなどを使用して治療します。飼い主さんが住環境を清潔に保つことも大切です。
またアレルギー源である食材を特定するために検査をしたりフードに切り替えたりすることでアレルギー症状が出ない治療を行います。
ストレスが原因と疑われる場合には飼い主さんとのコミュニケーションを増やし十分な運動や遊び落ち着いて過ごせる環境を作ってあげます。マッサージなどのリラックス法などを取り入れるのもおすすめです。
まとめ
わんちゃんの脱毛は遺伝的要因・寄生虫感染・皮膚感染症・アレルギー・ストレスなど多くの要因によって引き起こされます。
そのため決して自己判断で解決しようとはせずに獣医師の診断を通じて原因を特定し適切な対処法や治療を行うことが重要です。わんちゃんの健康と幸福を保つために定期的なチェックと愛情深いケアを心がけましょう。
脱毛の症状にはいろいろな原因がたくさんあるんですね。
今回も大変お勉強になりました。😝😝😝